2007年12月07日

歴代優勝コンビの横顔  第6回 チュートリアル

 2006年のチャンピオンは、大阪吉本興業所属のチュートリアル。「イケメン」「男前」だが強烈な変態キャラのボケ担当・徳井義実と「ふつうの人」でツッコミ担当の福田充徳のコンビだ。

 コンビ結成は98年。幼稚園から予備校までの同級生で大変仲の良かった2人で結成した。基本的に正統派しゃべくり漫才のスタイルをとる。ショートコントや決まり文句、小道具などを用いることは少ない。漫才の途中で徳井のテンションが豹変し、妄想がエスカレートしていくネタは「妄想漫才」として定番になりつつあり、歴代のM-1決勝でのキャッチコピーは「暴走するイケメン漫才」「華麗なる妄想族」などとされた。

 テレビやライブなどではコントを披露することもあるが、徳井の変態キャラが暴走する内容が多い。「ウンナン極限ネタバトル! ザ・イロモネア 笑わせたら100万円SP」では、制限時間内に笑えるネタをとっさに披露しなければならないが、ここでも徳井の変態キャラが発揮され、司会の内村光良からは「出ました!徳井の異常キャラ」とも言われている。

 CS放送や地上派深夜番組などのトークでは徳井によるえげつないまでのエロネタが多い。「イケメン」とあちこちで言われ続けていること、女性ファンが多いことにもお構いなしに徳井ワールドが炸裂する。

 M-1決勝戦には過去3回進出したが、第1回では審査得点が10組中10位と散々な結果だった。その後は3年連続で準決勝敗退。2005年は再び決勝に返り咲き、彼ら独特の漫才を見せたことで5位という成績を残した。

 2006年決勝大会には優勝候補の一組とも言われ、審査員全員から1位の評価を受けてトップで通過、最終決戦でも審査員全員の票を集め、史上初の満票優勝を果たした。M-1第1回から苦渋を味わい、6年かかってようやく頂点をきわめることとなったのである。徳井は優勝後「M-1によって傷つけられ、M-1によって報われた」と語っている。
 


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歴代優勝コンビの横顔  第5回 ブラックマヨネーズ

 第5回チャンピオンは、大阪吉本興業所属のブラックマヨネーズ。独特の多少屈折した世界観を持った吉田のボケに、小杉がハイテンションな突っ込みを入れるスタイルで、いわば正統派上方ぼやき漫才を見せるコンビである。

 M-1には初回から5回目連続で挑戦してきたが、ほぼ毎年準決勝で敗退していた。2005年大会で初めて決勝進出を果たし、キャッチコピーは「モテない男たちの逆襲」とされた。2人はその風貌から「ハゲの小杉」「ブツブツの吉田」と言われており、チュートリアルの徳井義実からは「ハゲとぶつぶつでお笑いの武器を2つも持っているなんて反則でしょ」と言われたこともある。

 大阪NSC13期の同期として出会った二人は、別々のコンビを経て98年に現在のコンビを結成。フリートークのセンスは早くから認められていたが、漫才やコントのネタになると途端に勢いを失うことから、売れずに終わることを心配された時期もあった。

 M-1決勝の漫才も面白いながら地味さは否めなかったが、それ以前のコントは確かにもっと地味だった。小杉のやたらハイテンションなB'zのモノマネに地味すぎる吉田。正直笑いどころがつかみづらかった。だが05年ごろから現在のようなぼやき漫才スタイルに転向したことと、「ハゲとぶつぶつ」で、ある意味開き直りキャラを前面に出したことから花開いたように思う。

 M-1決勝で披露したネタも吉田のネガティブ自虐ネタ満載だったが、作りこまれた漫才で笑いどころのツボは数々抑えられていた。そこが高く評価され、見事チャンピオンの座に輝く。しかし歴代チャンピオンに比べてあまりにも個性が地味すぎたため、全国区での大ブレイクとはいかなかった。独特の芸風ゆえブラマヨファンであることを公言できない女性も多いらしいことも影響しているのか。

 しかし徐々にバラエティへの出演は増えており、最近では「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで」での小杉のハイテンション芸&ハゲキャラネタにかなり笑った覚えがある。関西ローカル時代の地味さを見てきている者にとっては「このコンビ久々に見たけど、こんなに面白かったっけ?」的な感想を持った。

やはりM-1前後で一皮むけて生まれ変わったことで注目を集めるようになったのだと思う。松本人志も自身のラジオ番組の中で2人の実力を高く評価するコメントを残している。これからも要注目の2人だ。

 
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歴代優勝コンビの横顔  第4回 アンタッチャブル

第4回目のチャンピオンは、プロダクション人力舎所属のアンタッチャブル。東京のお笑いコンビとしてM-1グランプリで優勝したのは彼らが初の快挙だった。

 ボケ担当の山崎、ツッコミ担当の柴田ともに早いテンポでとにかくハイテンションな漫才が特徴。特に柴田のツッコミがキレかかったテンションであることから「ぶち切れ漫才」とも言われる。また、山崎の決まり文句「あざーっす!(=おはようございます)」「いやいやいや」も聞き覚えがあるだろう。

 2人はプロダクション人力舎のタレント養成所で同期として出会い、94年にコンビを結成。コントやフリートーク、リアクション芸もこなすが、主な持ちネタは漫才。柴田が先にツッコミを作り、それに合わせて山崎がボケを考えるという不思議なネタ作りをする。また一字一句台詞を決めることもせず、要所要所のキーワードだけを決め、それ以外は全てアドリブで行っている。そのため、同じテーマの漫才を行っても全く同じ漫才になることはない。本番中に山崎のボケで柴田が笑ってしまうこともあるという。

 彼らがTVで活躍するようになったのは、90年代半ばの「ボキャブラ天国」シリーズへの出演から。その後99年にスタートしたNHK「爆笑オンエアバトル」で毎回高得点を叩き出し、注目を集めた。

 M-1では敗者復活で第3回決勝に勝ち上がり、最終決戦まで進んだ。優勝は逃したが、パワフルな漫才に注目が集まり、ここから一気に知名度を上げた。この時島田紳助は「来年は本命じゃないかと思うくらい凄かった」と賞賛している。

 翌年の第4回大会決勝では本命と言われ、また結成10年目の後が無い状態の中、関西圏以外のコンビとして見事初優勝を飾った。彼らの実力はお笑い界の大御所も買っており、島田紳助は「人力舎は地味な漫才やるコンビばかりだと思っていたけど、やつらは凄い」、ビートたけしは「アンタッチャブルの言っている事は面白くないんだけど、何か面白い。」とコメントしている。

 ちなみに彼らの優勝賞金1000万円は、プロダクション人力舎の事務所リフォーム工事費にあてこまれたとか。
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歴代優勝コンビの横顔  第3回 フットボールアワー

 第3回大会のチャンピオンは大阪出身・吉本興業所属のフットボールアワー。ボケ担当の岩尾望(愛称「のんちゃん」)とツッコミ担当の後藤輝基のコンビだ。

 共に大阪NSC14期生で、中川家の3年後輩にあたる。もともとはお互いに別のコンビを組んでいた。岩尾は「ドレス」、後藤は「エレキグラム」。ちなみに岩尾の元相方は現在お笑いをやめ、漫画家として活動している。もともと仲の良い同期だった2人がお互いコンビを解散したことから、新しい相方として99年にコンビ結成に至った。しかし2人とも「コンビ組もか」と言い出せず、本人達いわく「付き合う前のカップルのような状態」だったらしい。

 また、共にボケ出身で、当初岩尾がツッコミを担当しようと思っていたが、後藤が「こんな顔のヤツに"なんでやねん"と言われることが"なんでやねん"や」という考えから後藤がツッコミ担当に。その後、後藤が岩尾を「ブサイク」「ハゲ」「気持ち悪い」などと言ってネタにするパターンが定着。岩尾の飄々とした雰囲気や独特なルックス、シュールなボケに対し、後藤の分かりやすいツッコミが入ることで、全体として正統派漫才のスタイルになっている。

 結成翌年にはABCお笑い新人グランプリ最優秀新人賞を受賞、そこから若手漫才師に与えられる数々の賞を総ナメにした。新人賞五冠を達成しているのはこれまでに彼らだけだという。

 第1回M-1グランプリでは結成2年目にして決勝進出6位、2回目決勝では2位まで上り詰めた。2003年の第3回大会で本命視される中、ついに優勝を手にし、一気に全国へと活躍の場を広げた。

 M-1優勝の翌年には上方漫才大賞を受賞しているが、結成5年目での大賞受賞は横山やすし・西川きよし以来の快挙である。その後2006年のM-1決勝大会に再びV2をかけて参戦したが、このときは2位に終わった。

まだまだ進化し続ける名実共に実力派の若手コンビだと言えるだろう。
posted by たかし at 20:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 歴代優勝者の横顔 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

歴代優勝コンビの横顔  第2回 ますだおかだ

 第2回大会チャンピオンは大阪出身で松竹芸能所属のコンビ・ますだおかだである。コントもこなすが、主に正統派漫才を武器とする。増田の時事ネタも織り込んだ毒舌ボケに、岡田がオーバーアクション気味にツッコむ、というスタイルが特徴。漫才の冒頭では吉本興業を意識して「吉本興業のますだおかだです」とボケたり、「松竹芸能のますだおかだです」と皮肉っぽく自己紹介することがある。


 2人の出会いは大学で同じクラスになったことから。増田は岡田に芸能界入りを何度も誘っては断られたり、逃げられてきた。やがてお互いサラリーマンとして就職しても、増田は岡田にこだわるあまり上司が岡田に見えたこともあるという。(ちなみに増田のサラリーマン時代の同期に俳優・佐々木蔵之助がいる。)サラリーマン生活の中で後に再開した増田と岡田は、「仕事がおもしろくない」という岡田の一言をきっかけに脱サラし、93年に松竹芸能入りする。


 翌年には「ABCお笑い新人グランプリ最優秀新人賞」を獲得。テレビ朝日の勝ち抜きお笑い番組でもどんどん頭角を現し、「西の爆笑問題」とも言われた。96年頃の「ボキャブラブーム」「吉本2丁目芸人ブーム」の中では東京進出や吉本興業移籍を真剣に考えていたこともあるという。その後NHKの「爆笑オンエアバトル」での活躍をきっかけに、全国での知名度を上げた。


 第1回のM-1準決勝では、松竹の芸人として初めて「なんばグランド花月」の舞台に立つ。この時の決勝で優勝できなかったことで、漫才を本気でやめようかと悩んだ時期もあったという。翌年の第2回大会では本命と言われ、しかもデビュー10年目のがけっぷち状態で見事チャンピオンに輝いた。 

彼らが吉本興業主催の大会で優勝したことは、松竹芸能にとって記念碑的な出来事でもあった。
ラベル:M-1
posted by たかし at 19:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 歴代優勝者の横顔 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

歴代優勝コンビの横顔  第1回 中川家

 M−1の歴代チャンピオンに輝いたコンビの横顔を、順を追ってみていくことにしよう。


 初代チャンピオンは中川家。吉本興業所属、大阪府出身の兄弟漫才コンビだ。兄・剛(通称「お兄ちゃん」)がボケとネタ作りを担当し、弟・礼二がツッコミを担当する正統派しゃべくり漫才を見せてくれる。

ちっちゃくてどことなく頼りなく弱そうな「お兄ちゃん」のおっとりとしたボケに対し、声も体も大きくて「大阪のおばちゃん」的キャラの礼二がツッコミを入れるスタイルが特徴。コントでは礼二による電車の車掌ネタや香港映画のキャラクターネタなどマニアックなモノマネも印象的だ。


 兄弟コンビの結成は、相方を探していた兄がありとあらゆる友人・知人に断られた後、居間で寝転んでいた弟に声をかけたところすんなりとOKされたことでスタートした。吉本興業大阪NSC第11期生で、同期は陣内智則、ハリガネロック、ケンドーコバヤシ、たむらけんじらがいる。

また、2代目チャンピオンである松竹芸能のますだおかだともほぼ同期にあたる。コンビ名は当初「中川兄弟」としたかったが、先輩に千原兄弟がいたため断念したらしい。


 96年に大阪朝日放送の「ABCお笑い新人グランプリ」を受賞し、関西ローカルでブレイク。ところがレギュラー番組が増えてきた頃、剛がパニック障害を患う。人ごみに恐怖感を抱く心の病であるため、舞台公演間の電車移動や本番への出演そのものが困難な場面が続いたが、礼二が懸命に支えフォローをし続けた。その後病を乗り越えて、2000年前後の「明石家マンション物語」やNHK「爆笑オンエアバトル」がきっかけで全国に活躍の場が広がる。


 2001年のM-1第1回大会では「大本命」というプレッシャーの中、見事に初代チャンピオンに輝き、本格的に東京進出を果たした。そして、現在の若手お笑い芸人ブーム初期に大ブレイクすることとなったのである。
ラベル:M-1グランプリ
posted by たかし at 19:54| Comment(1) | TrackBack(0) | 歴代優勝者の横顔 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

エントリーできるコンビとは 

 M-1のエントリー資格は、原則として結成から10年以内のコンビとされている。ただしこれは自己申告なので、過去にはカンニングにように結成から10年を超えたコンビも出場している。また、即興で結成されたコンビでも出場は可能。

 また、プロ、アマチュア、国籍を問わずに出場できる。大会が始まった当初は、「アマチュアでは決勝にも行けないだろう」と言われていたが、近年複数のアマチュアが準決勝に進出し、昨年の第6回大会では「変ホ長調」というコンビがノーマークの中決勝進出を果たして「最強のアマチュア」と言われた。

 また、必ずしも2人組のコンビでなくても、3人以上でも出場は可能だ。芸風も、漫才に限定せず、コントや歌など問わない。


 過去には5人漫才のザ・プラン9が決勝に進出している。また、トリオでは安田大サーカス、にのうらご、我が家、せんたくばさみ、うがじん、ニブンノゴ!、GAG少年楽団、5人組では超新塾なども準決勝まで勝ち残っている。


 所属プロダクションに関しても、大会主催は吉本主催だが出場はどのプロダクションからも可能。過去の優勝者には松竹芸能やプロダクション人力舎所属のコンビもいる。

 M-1グランプリはベテラン格から無名、素人、プロダクション、芸風にとらわれず、平等にチャンスがあるお笑い頂上決戦なのだ。

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2007年11月29日

M−1決勝をきっかけに知名度があがる!?

 M−1決勝に複数回出場したことで知名度が上がったコンビはまだまだいる。いずれも2回勝ち残った千鳥、南海キャンディーズ、トータルテンボスらがそうだ。


 千鳥は大悟とノブの、独特の岡山弁漫才が特徴のコンビ。大阪吉本所属なので、まだ関西ローカル中心の活躍が多いが、最近ノブの結婚がネットを中心に芸能ニュースの見出しを飾るなど、着実に知名度を上げていることがうかがえる。

 南海キャンディーズはコンビでのバラエティー出演はもちろん、個性的なしずちゃんのキャラがCMやドラマ・映画にまで引っ張りだこだ。

 トータルテンボスはツッコミ担当・藤田の「ハンパねぇ」のセリフとアフロヘアーがインパクト大のコンビ。東京吉本所属で、「渋谷系漫才」とも言われる。

現在、東京FM系列でレギュラーラジオ番組を担当しているが、ビジュアル抜きで話だけ聞いていても面白い。巧みな話芸を持った実力ある2人だと感じる。


 キャリアにとらわれず、それぞれのコンビが持つ個性をアピールしてお笑い界での地位を築いていけるM−1。これからどんな新しいコンビが出てくるのかまだまだ目が離せない。
posted by たかし at 17:54| Comment(1) | TrackBack(0) | M-1グランプリの概要 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

M−1常連コンビとは

「M−1常連コンビ」と言われているコンビがいる。これは、決勝に何度も勝ち進んでいるにも関わらず、まだ優勝を手にしたことがないコンビだ。

 その代表格が麒麟だ。麒麟は今となっては「麒麟です」のネタや、田村裕の著書「ホームレス中学生」が大ヒット、社会現象となるまで有名な存在となったが、彼らが最初に世間の注目を浴びたのがM−1の第1回大会だった。

まだまだ無名の若手中の若手ながら決勝に勝ち残り、ダークホースとして突如勝負の表舞台に現れた。その時第一線で活躍していた吉本興業の芸人の間でもまだまだ知られていない存在だった。


決勝前のコンビの横顔を紹介する番組では、川島の妄想キャラと田村の貧乏キャラが取り上げられたが、M−1決勝で優勝すると1000万を手にすることを当時今田耕司に「お前(田村)は優勝すると生き別れになった親父が金を狙いに来るから優勝したらアカンわ」と突っ込まれていた。その後も麒麟はM−1決勝大会に5回出場している。

 もう一組、麒麟と同じく決勝大会に5回出場しているのが「笑い飯」だ。彼らはまだあまり全国枠のTVで顔を見る機会は少ないが、独特の「ボケ&ツッコミ」ではなく「Wボケ」あるいは「ボケとツッコミが交互に入れ替わる」というスタイルで島田紳助・松本人志を中心としたベテラン芸人から評価が高い。

過去のM−1決勝では笑い飯のネタに島田紳助が一人の審査員として最高得点である99点をつけたこともあるほどだ。しかし彼らも麒麟同様、毎回好成績はおさめているものの、未だグランプリを獲得するに至っていない。両者ともM−1決勝出場をきっかけに着実に知名度・人気・実力を上げてきているコンビだ。今年の運命やいかに!?
 
ラベル:M−1
posted by たかし at 17:53| Comment(0) | TrackBack(0) | M-1グランプリの概要 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

M-1グランプリ動画2005

2005年のM-1グランプリ動画を紹介します。続きを読む
posted by たかし at 17:48| Comment(0) | TrackBack(0) | M-1グランプリ 動画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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