初代チャンピオンは中川家。吉本興業所属、大阪府出身の兄弟漫才コンビだ。兄・剛(通称「お兄ちゃん」)がボケとネタ作りを担当し、弟・礼二がツッコミを担当する正統派しゃべくり漫才を見せてくれる。
ちっちゃくてどことなく頼りなく弱そうな「お兄ちゃん」のおっとりとしたボケに対し、声も体も大きくて「大阪のおばちゃん」的キャラの礼二がツッコミを入れるスタイルが特徴。コントでは礼二による電車の車掌ネタや香港映画のキャラクターネタなどマニアックなモノマネも印象的だ。
兄弟コンビの結成は、相方を探していた兄がありとあらゆる友人・知人に断られた後、居間で寝転んでいた弟に声をかけたところすんなりとOKされたことでスタートした。吉本興業大阪NSC第11期生で、同期は陣内智則、ハリガネロック、ケンドーコバヤシ、たむらけんじらがいる。
また、2代目チャンピオンである松竹芸能のますだおかだともほぼ同期にあたる。コンビ名は当初「中川兄弟」としたかったが、先輩に千原兄弟がいたため断念したらしい。
96年に大阪朝日放送の「ABCお笑い新人グランプリ」を受賞し、関西ローカルでブレイク。ところがレギュラー番組が増えてきた頃、剛がパニック障害を患う。人ごみに恐怖感を抱く心の病であるため、舞台公演間の電車移動や本番への出演そのものが困難な場面が続いたが、礼二が懸命に支えフォローをし続けた。その後病を乗り越えて、2000年前後の「明石家マンション物語」やNHK「爆笑オンエアバトル」がきっかけで全国に活躍の場が広がる。
2001年のM-1第1回大会では「大本命」というプレッシャーの中、見事に初代チャンピオンに輝き、本格的に東京進出を果たした。そして、現在の若手お笑い芸人ブーム初期に大ブレイクすることとなったのである。
ラベル:M-1グランプリ