M-1には初回から5回目連続で挑戦してきたが、ほぼ毎年準決勝で敗退していた。2005年大会で初めて決勝進出を果たし、キャッチコピーは「モテない男たちの逆襲」とされた。2人はその風貌から「ハゲの小杉」「ブツブツの吉田」と言われており、チュートリアルの徳井義実からは「ハゲとぶつぶつでお笑いの武器を2つも持っているなんて反則でしょ」と言われたこともある。
大阪NSC13期の同期として出会った二人は、別々のコンビを経て98年に現在のコンビを結成。フリートークのセンスは早くから認められていたが、漫才やコントのネタになると途端に勢いを失うことから、売れずに終わることを心配された時期もあった。
M-1決勝の漫才も面白いながら地味さは否めなかったが、それ以前のコントは確かにもっと地味だった。小杉のやたらハイテンションなB'zのモノマネに地味すぎる吉田。正直笑いどころがつかみづらかった。だが05年ごろから現在のようなぼやき漫才スタイルに転向したことと、「ハゲとぶつぶつ」で、ある意味開き直りキャラを前面に出したことから花開いたように思う。
M-1決勝で披露したネタも吉田のネガティブ自虐ネタ満載だったが、作りこまれた漫才で笑いどころのツボは数々抑えられていた。そこが高く評価され、見事チャンピオンの座に輝く。しかし歴代チャンピオンに比べてあまりにも個性が地味すぎたため、全国区での大ブレイクとはいかなかった。独特の芸風ゆえブラマヨファンであることを公言できない女性も多いらしいことも影響しているのか。
しかし徐々にバラエティへの出演は増えており、最近では「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで」での小杉のハイテンション芸&ハゲキャラネタにかなり笑った覚えがある。関西ローカル時代の地味さを見てきている者にとっては「このコンビ久々に見たけど、こんなに面白かったっけ?」的な感想を持った。
やはりM-1前後で一皮むけて生まれ変わったことで注目を集めるようになったのだと思う。松本人志も自身のラジオ番組の中で2人の実力を高く評価するコメントを残している。これからも要注目の2人だ。